スターリングエンジンを自分で作ってみよう

スターリングエンジンの特徴

 

スターリングエンジンの特徴をおさらいしておきましょう。まずは熱エネルギーから運動エネルギーに高効率で変換できる点で、多種多様な熱源を利用できるのも大きなメリットです。

 

ただし負荷追従性に劣るのが弱点で、これは内燃機関のように多くの燃料を1サイクルだけシリンダ内に送り込む操作が不可能なためです。又、機関の体積あたりの出力が低いので、大きな出力を得るためには機関本体が大型で重くなってしまいます。

 

この欠点を補う対策としては、内部の気体に比熱容量の大きな物を使うのが有効で、高圧ガスにして体積あたりの質量を増やす方法がとられていますが、内燃機関のような爆発工程がありませんから作動自体は大変静かです。

 

更に、高圧部が無いので爆発の危険性が低いというメリットがあり、開発当初は蒸気機関と比較して最大の優位点となっていました。(効率化で内部の気体を高圧化するようになるとメリットとは言えなくなりました)、

 

保守管理についても、配管に耐熱耐圧構造を必要としないので容易でしたが、このメリットは現代の実用装置では無くなっています。

 

20世紀の初頭では、スターリングエンジンは家庭用発動機として使われるようになっていたのですが、次第に電動機や小型内燃機関に代わっていき、1930年ともなると忘れられた存在になってしまいました。

 

ところが21世紀に入ってエコロジーという観点からコジェネレーション用として有望視され、実用化の検討が再び始まっているのです。