スターリングエンジンを自分で作ってみよう

スターリングエンジンの登場

Yosoo スターリングエンジン キット 温冷両用 長時間回ります 機械専攻 低温度型 永久機関

 

まずはスターリングエンジンの生い立ちを振り返ってみましょう。このエンジン(Stirling engine) は、シリンダー内のガスや空気等を外部から加熱・冷却することで仕事を得る外燃機関です。

 

これを考案したのはスコットランドの牧師で発明家でもあるロバート・スターリング氏で、1816年に発明されましたが、熱交換をすることにおいてカルノーサイクル(可逆熱サイクルの一種)と同じ理論効率となるのが特徴です。

 

ただし熱エネルギーを運動エネルギーに変換する効率だけをとらえれば、カルノーサイクル以上にはならないわけで、従って、存在できる熱機関の中で最も高効率で熱エネルギーを運動エネルギーに変換できる機関と考えたらいいでしょう。

 

逆に運動エネルギーを熱エネルギーに変換できるのもスターリングエンジンの特徴です。この発明以前にもホットエアエンジンとなる機関を作ろうとする人達はいたのですが、実際にはスターリング氏が1818年に製作したのが初めてで、これは採石場の排水ポンプとして使用されました。

 

この世界初の実働する機械はスターリングエンジンという呼称で初めから広く使われていたわけではないようで、元々の特許のメイン課題はいろいろな用途で燃料消費を節約する熱交換装置でした。

 

特許では独創的なクローズド・サイクルのエアエンジン設計の詳細を記されており、スターリング氏と兄弟のジェームズ氏はその後も開発を続けて、更に特許を取得していきました。1843年には与圧式が完成し、スターリングの所有する工場内の全ての機械を駆動していました。こうしてスターリングエンジンは登場したのです。